スマートフォンが日本で売れない理由を考える。

スマートフォンはなぜ世界中で売れ、日本でだけ売れないのか・・」とか。せっかく着眼点が良いのに、中身が無いスレなので、ちょっと中身をワシなりに補完してみるテスト。


やはり、まずはガラパゴスネットワーク非対応が理由の第一位だろう。ちなみに、「ガラパゴスネットワーク」とは今思い付いた造語だけど。「ガラパゴスネットワーク」=iモードYahoo!ケータイEZwebを指す。WILLCOMにも昔、なんかあったような気がしたが忘れた。(ぉぃ
つまり、2G時代の各キャリアのガラパゴスネットワークの成功により、国内3キャリアは図らずも、PDCのようなローカル規格を樹立してしまった。そして3G時代になって、ローカル規格であったPDCとやっと決別することが出来た(見込み)というのに、ガラパゴスネットワークは維持し続けなければならないことになる。もちろん、それはそれとして大きな収益源になっているので、キャリアとしては別に悪い話ではない。むしろキャリアが手動権を握れる、独自の市場を持つことが出来るのでオイシイだろう。迷惑なのは、いつまでたってもこのローカル規格に付き合わされるメーカーの方だろう。インセンティブがあり市場が飽和する前は、端末もバンバン売れたのでメーカーとしても付き合う価値があったと思うが、今のように市場が飽和しインセンティブも無くなり、端末の売り上げは下がる一方だと海外市場への進出も考えたいハズだ。ところが、世界市場にローカル規格満載の国産ケータイの付け入る隙はない。時既に遅しである。


さて、一方海外から国内市場を見ると、海外製スマートフォンを日本市場に売り込むには、ガラパゴスネットワークに対応させる必要があるので敷居が高い。実際に対応させた例は、FOMA NM850iGNokia 6630ベース)である。ところがドコモ仕様に改変する際に、iモード対応以外にも、ネイティブアプリケーションをインストール出来なくしてあり、もはやスマートフォンとは呼べない代物になっている。逆にiモードへの対応を一切しなかったのは、(この日記では)言わずと知れた、FOMA M1000である。M1000はさんざん「iモードに対応していないiモードに対応していないiモードに対応していないiモードに対応していないiモードに対応していないiモードに対応していないiモードに対応していないiモードに対応していないiモードに対応していないiモードに対応していないiモードに対応していないiモードに対応していないiモードに対応していないiモードに対応していないiモードに対応していないiモードに対応していないiモードに対応していないiモードに対応していないiモードに対応していないiモードに対応していないiモードに対応していないiモードに対応していないiモードに対応していないiモードに対応していないiモードに対応していないiモードに対応していないiモードに対応していないiモードに対応していないiモードに対応していないiモードに対応していないiモードに対応していないiモードに対応していないiモードに対応していないiモードに対応していないiモードに対応していないiモードに対応していないiモードに対応していないiモードに対応していないiモードに対応していないiモードに対応していないiモードに対応していないiモードに対応していないiモードに対応していないiモードに対応していないiモードに対応していないiモードに対応していないiモードに対応していないiモードに対応していない」っと耳にタコが出来るほど言われた哀れな端末である。「いいじゃあないかあiモードに対応していなくったって」(CV:北大路欣也)っとワシは思ったので発売と同時にM1000を買ったしiモードも解約したが、世間の人はそうは思わなかったので、M1000は買わなかったしiモードも解約しなかった。そして、非iモード端末への定額パケットプランの導入が遅れたことも、M1000の普及を妨げる大きな理由となったハズだ。2005年当時、W-ZERO3(初代)の発売に5ヶ月間ほど先んじて、M1000は発売されたが、業界的にはなかったことになってしまった。事実上、国内初のスマートフォンの地位を得たのは、M1000よりも発売が遅かったW-ZERO3の方だったのである。ここにM1000W-ZERO3の違いを語る際、OSの違いやキーボードの有無の違いも大きな要素ではあるが、もっとも大きな違い(=市場に受け入れられるかどうかの決め手)は定額プランの有無だったと自分は強く感じた。M1000もその後「Biz・ホーダイ」と呼ばれる、パケット定額プランにようやく対応するが、それは2007年4月になってのことであり、機を逸したばかりではなく、これを使うとBluetoothバイスが使えなくなるという酷い制約を伴ったサービスだった。


このように実例を挙げてみても、国内で(海外製の)スマートフォンが売れない理由は、ガラパゴスネットワークとパケット定額プランへの対応の遅れが主要因だと言えよう。おそらく業界を知る人で、これに反論をする人はいないのではないか。W-ZERO3*1も、ガラパゴスネットワークへは対応していないものの、パケット定額プランには発売当初から対応しており、そして国内では一定の成功を収めている。歴史に「もし」はないけれども、M1000がもしもiモードに対応していてパケット定額プランにも対応していたら、市場での評価も全く違ったものになっていたのではないか。まあ、そんな端末はもはやM1000ではないので、ワシは買わなかったと思うけど。(ぉぃ

*1:個人的には少なくとも初代機をスマートフォンと呼ぶには抵抗があるのだが。